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生成AIの現状(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 以前の記事(「新しい技術が世間に受け入れられるまで」)で紹介したガートナー社のハイプサイクルモデルですが、今回はその応用例を見てみたいと思います。ガートナー社のWEBサイトにある記事

「生成AIのハイプ・サイクル」とは何か?どのように活用するか?

では、生成AIの状況をハイプ・サイクルモデルで表現した図表(下に引用)が載っています。

 図ではいろいろな生成AIの技術について、それぞれがハイプ・サイクルのどの段階にあるのか、が示されています。(ただし、この図は2024年に発表されたもので、すでにほぼ1年前の状況を反映したものです。)

 一見して分かるのはハイプ・サイクルのカーブの中に一点だけ「生成AI」という点が打ってある、というスタイルではないということ。複数の技術がそれぞれにカーブの中に表示されていています。単純に「生成AI」という技術があるわけではない。生成AIというのは複数の技術の集合体について名付けられた名称なのだ、というガートナー社の考えが反映されているのですね。

 そして生成AIの現状は……「過度な期待」に向けて登り調子の技術もあれば、幻滅の谷に向けて転がり落ちている途中の技術もある、といった状況。生成AI全体としてみれば「過度な期待」のピーク周辺にある状態であり、まだ世間に広く受け入れられているとは言えない状況のようです。

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 確かに私の感覚としても生成AIはすでに耳慣れた言葉にはなっていますが、それがビジネスに結びつく形で広く受け入れられている様には見えません。皆さんにとっても生成AIは今のところ、ちょっとした便利なツール程度の位置づけではないでしょうか。生成AIの技術が将来的に大きなビジネス(大学であれば研究や教育)上の変革をもたらすことは予測されるのですが、実際にはどう利用すれば良いか模索中といったところかと。生成AIから得られるものについて思い返してみると「今現在のメリット」よりも「将来への期待」の方が圧倒的に大きい。なるほどこれはハイプ・サイクルの「過度な期待」のピークにいるのだなあ、と実感できます。

 さて、このガートナー社の見方が当たっているとすると生成AIは今「幻滅の谷」に向かっている途中だとも言えます。本格的に活用されて世間に定着するまでには多くの生成AIに関するプロジェクトが挫折することになるのですね。これは良くないことの様にも見えますが、逆に言えばその「幻滅の谷」を乗り越えたプロジェクトは啓発期には業界のトップを走ることになる。生成AIにおけるAmazonの様な会社はこれから出てくることになるというのですから、これは夢のある話だ、とも言えるでしょう。

江頭 靖幸

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