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「授業点検」とは(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 授業点検については、このブログでもいままで何回か触れてきました(こちらとか、こちらとか)。大学の教員は小中学校や高等学校の先生たちと違って、教育に関する専門的な訓練を受けていません。そのせいでしょうか、授業が最高とはいえない、どちらかというと良くない、というかはっきりいうと下手、という先生も大学にはそれなりの割合で居る、という話を皆さんも聞いたことがあるかもしれません。

 ということで「授業点検」という制度ができたのでしょう。毎学期数名の先生の授業がセレクトされて、その授業の様子を他の先生が参観して点を付けることになっています。加えて授業参観の終了後に意見交換会と称して点検された先生と点検者の先生とが授業の「感想戦」をする、という場も用意されています。

 10年以上前からある制度で、制度が出来上がった当初は授業のやり方に問題ありとなって「再点検」「再々点検」となった先生がいたとかいなかったとか。まあ、工学部が設立される以前の話なのでよく分かりませんね。

 さて、最近の本学の授業はどうでしょう。以前の記事

自分が学生だったころに受けた授業を思い出すと正に「隔世の感」

と書いたのですが、授業のやり方が大きく変化していることを感じます。私自身も授業のやり方をいろいろ工夫しているという自負はあるのですが、それでも授業点検のたびに今まで知らなかったアイデアに出会ったり新しい気づきを得たりするものです。授業点検の意味合いも「良くない授業が無いか確かめる」という「点検」から、相互の授業を見比べて情報を交換する場に変わってきている様に感じます。

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 そんなことを思っていた矢先、今期の授業点検で応用化学科の化学基礎の演習の授業を参観する機会がありました。この演習は1年生向けの授業なのですが1学年(約80人)を3クラスに分けて実施されています。そのためクラスの人数は平均で26~7人となるのです。

 もしあなたが高校生なら「クラスの人数は平均で26~7人」という記述に違和感はないかもしれません。しかし、大学の授業としてみるとこれは結構な少人数クラスということになります。

 この授業を参観していてると、先生が学生個人の名前を呼ぶ、という場面に出くわしました。それも名簿などを見て読んでいるのではなくて学生さんの名前を覚えているのですね。それこそ「高校生なら違和感はない」ことだと思いますが、大学の授業では珍しいことではないかと。

 大学での授業と高校までの授業の違いについて、いろいろな相違点が指摘されることがあると思いますが、今回気が付いたのは単純に受講する学生の人数が違う、ということが何か授業の性質、あるいは前提の様なものまで変えてしまうということです。高校まではあった「ホームルーム」というのは言い得て妙な部分があって、この程度の少人数クラスになると、その授業を行っている教室(ルーム)がホームの様に感じやすいのでしょう。1年生の学生さん達は高校から大学に進学して戸惑うことも多いかと思いますが、そんななかでこの演習は高校時代を思い出させる「ホーム」の様に感じられる時間なのかも知れません。

 

江頭 靖幸

 

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