パスカルはPascalを書けなかったと思います(江頭教授)
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前回、前々回と人名に由来する単位について書いてきました。今回は前々回に紹介したTorrと同じく圧力の単位に名を残しているパスカルについて紹介しましょう。
圧力は「単位面積当たりの力」つまり「力÷面積」で定義されます。SI単位系なら力はN(ニュートン)で面積は m2 ですから Nm-2 が圧力の単位。これをPa(パスカル)と呼びます。
さて、このパスカルという名称も人名由来。17世紀のフランス人、ブレーズ・パスカル(Blaise Pascal)という人物の名前から取られています。流体力学の「パスカルの原理」
密閉された容器内の流体に加えた圧力が、流体の全方向に均等に伝わる
という法則を発見した人です。
とまあ、ここまでなら驚くこともありませんが、このブレーズ・パスカルという人物、それだけの人ではないのです。例えば皆さんは
人間は考える葦である
ということばを聞いたことはありませんか?
これは哲学者のパスカルの著書「パンセ」の一説から来たことばです。で、このパンセの著者である哲学者のパスカル、実はブレーズ・パスカルその人なのです。
多才な人物だなあ、などと感心するのですがパスカルの業績はそれだけではありません。
数学の分野で二項展開に出てくる「パスカルの三角形」もこのブレーズ・パスカルですし、確率論を作り出した人とも言われています。
さらには歯車を使った機械式計算機を制作したとか。これは後の電子計算機、すなわちコンピュータに先駆けた業績とも言えるでしょう。後に、その業績をたたえてプログラミング言語の名称としてもPascalの名が用いられています。
プログラミング言語のPascalはもともと教育用に開発された言語で大学のプログラミングの授業などでもよく用いられていたとか。いまはPythonにその座を譲っている感もありますが、このプログラミング言語からブレーズ・パスカルを知った人も多いかもしれないですね。
あ、もちろんブレーズ・パスカル自身は圧力を単位Paで記述したり、Pascalでプログラミングをする、などということはなかったと思います。
PS:「プログラミング言語からブレーズ・パスカルを知った人」はPythonから何を知るのでしょうか。
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