« 熊本にも“HACHIOUJI“があるらしい(江頭教授) | トップページ | 「ガラス細工」の学生実験のはなし(江頭教授) »

温度計って?(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 学生さんの報告書を添削していたときのことです。サーミスタ(温度によって抵抗値が変化する半導体のことです)で温度を測る装置のプログラムを書いていて、それが正しく動作して温度が測れているかどうかを調べる、と言う内容でした。

 サーミスタを触ると体温を感じて温度が上がる。なるほどなるほど。では、温度の絶対値は正しいのだろうか。そこで、「温度計で測った気温と比較した」というのです。いや、その温度計って何のことを言っているの?

普通の温度計ですが……

うーん、私にとって「普通」の温度計というのは下の写真の様なものなのですが、それでどう測った温度を気温と呼んでいるんだろう。なんか話がかみ合わないなあ。

Photo_20250801093301

 詳しく話を聞くと学生さんにとっての「普通」の温度計というのは下の図のようなものだとか。これで表示される温度と、なんとなくその辺に置いてあるサーミスタによる測定値とを比較したわけですね。

Photo_20250801090101

 いや、それはイマイチだなあ。実のところ、空気のような気体の温度を正確に測定するのはかなり難しいのです。

 気体は密度が小さく、その比熱もとても小さい。ですから、温度センサー(例えばサーミスタ)で温度を測ろうとしても、その温度センサー自体が持っている熱が、気体の温度に影響を与えてしまう可能性が大きいのです。これは、測定が難しいというより気体の正確な温度とは何か、定義するのが難しいとでも言うべきでしょうか。

 もっとも件の学生さんは別に気体温度の定義について考えたいわけではなく、温度計測のプログラムの確認をすれば良いのです。気体の熱容量が小さいことが問題だ、と言うなら熱容量の大きいもので測定すれば良い。ということで水(0℃に合わせるために氷水)を使って温度計(上の写真の様な棒状温度計)との比較を行う事にしました。

PS:下の写真の様な温度計は何と呼ぶべきでしょうか。今回の報告書では「デジタル温湿度計」と呼ぶことにしましたが、さてどうでしょう?

江頭 靖幸

 

« 熊本にも“HACHIOUJI“があるらしい(江頭教授) | トップページ | 「ガラス細工」の学生実験のはなし(江頭教授) »

日記 コラム つぶやき」カテゴリの記事